カンゾウ(甘草) |
/ |
抗炎作用。筋肉の萎縮や弛緩を正し、神経痛の痛みを癒します。 |
ダイオウ(大黄) |
/ |
体内に残留した結毒を、宿便とともに体外へ排出させます。 |
エンゴサク(延胡索) |
/ |
血行を促進して血行不良による痛みを鎮め気分を爽快にします。 |
カノコソウ(吉草根) |
/ |
血行を刺激し代謝促進。鎮静効果で長引く神経痛を和らげます。 |
ガジュツ(莪朮) |
/ |
鈍った内臓や神経を活性化させ、神経性の痙攣を解きほぐします。 |
センキュウ |
/ |
末梢血管に作用し血行を促進して、鬱血を散らします。 |
ケイヒ(桂皮) |
/ |
血行を促進し自然治癒力を高めます。芳香性で健胃効果もあります。 |
トウヒ(橙皮) |
/ |
苦味性健胃剤。発汗を促しアレルギーの毒素を分解します。 |
オケラ(蒼朮) |
/ |
利尿作用で浮腫・水腫を取り去る。健胃整腸の働きも有しています。 |
ボウイ(防已) |
/ |
排尿不良、水分代謝障害による咳、神経痛、リウマチに効果的です。 |
サンシシ(山梔子) |
/ |
熱や炎症による胸苦しさを解消。身体の一部につく熱をとります。 |
モクツウ(木通) |
/ |
血行を盛んにし排便排尿を促進。手足の血行不良に著効があります。 |
|
神僂湯の飲み口は苦味によって代表されます。苦味は苦味性生薬によるものですが、それは単なる味にとどまるものではありません。漢方の五行論の中には甘・辛・苦・餡・酸の五味を等しく味わうことが、生体のバランス維持に通じるという記述があります。現代は多彩な味覚にあふれていますが、唯一不足しがちな味わいが苦味ではないでしょうか。そういった意味で神僂湯の苦味は、五味の不足を補い、生体バランスを回復させる、まさに「良薬口に苦し」の典型と言えます。 |